初の試みとして、秋のおやつバイキングと同日に『衣動バザール』が開催されました。
大阪の『ケアファッション』というユニバーサルデザインの服を取り扱っている業者の方がたくさんの洋服・下着・小物等を持ってきてくださいました。
衣動バザール開催のきっかけ
介護が必要となった高齢者の方に「着やすい服」はないか、と検索したところ、『ケアファッション』のホームページを発見し、まずはカタログを取り寄せ、通販の商品を注文していきました。
ある入所者の方とカタログを見ていたところ「実際の物を見てみんとわからんわ」「触ってみんとわからんじゃろ」とのこと。
やはり「洋服はきちんと見てから買いたい」という気持ちに共感でき、ホームページにあった『衣動バザール』の申し込みをしました。
岡山市内でも同じような考えで『衣動バザール』を利用している施設もあるようで、近県に来られる日にちとあわせての実施となりました。
当日までにカタログでじっくり悩んだり、「実際の物を見てみんとわからん」と言われたりと皆様反応はそれぞれでした。
当日は、参加予定でなかった方も「買い物をしたい」と参加されたり、中には「おやつバイキング」そっちのけで楽しみにされていた方も・・・。
衣動バザールがやってきた
『ケアファッション』のバンが到着してまず驚いたことは、搬入時の荷物の多さ。
「これはその人に似あいそう」「このサイズだとあの人に入る」とまずは職員がウキウキした気分で準備のお手伝いをしていきました。
そして、あまりの品数の多さに当初予想していたスペースよりも広い売り場となりました。
これから冬に向けてのあったかい下着や靴下、ひざ掛け、特価の服やカバン、小物等々・・・
サイズもSサイズからぽっちゃり体形の服まで多くの品ぞろえは豊富。
さぁ、ADL室と家族相談室を試着室として準備し、いよいよ『衣動バザール』開店です。
何事にもじっくり考えるAさんは娘さんと来店されました。私たちは「お買い物の時間もかかるかな」と予想していましたが、ご自分の好みがはっきりしておられ、気に入られたものをスッと選んで行かれました。
「実際の物を見てみんとわからん」「触ってみんとわからんじゃろ」と今回のきっかけを作ってくださったBさんは、その言葉通り、職員とじっくり吟味しながらたくさんの服を買われていきました。
男性ものの上衣やベスト等もあり、男性陣も久しぶりの買い物を楽しまれていました。
「いいものが買えてよかった」と満足された方や残念ながらサイズがなかった方など様々でしたが、業者の方もびっくりの売り上げだったようです。
スーパーなどの衣料品店では、じっくりと選んだり、試着をしたりすることが出来にくいということがあったため、今回の企画はとてもよかったように思います。
次回は春に開催予定ですが、各個人の方の欲しいもの等じっくりお聞きして多くの皆様にもっと充実したものにしていきたいと思います。
後で職員と語り合ったのですが、「私たちでもお買い物の後のお茶は楽しいよね。女子はいくつになってもスイーツとお買い物は最高の楽しみなんだよね。」といきいきとした入所者の皆様の表情に気付くことの多かったイベントでした。
次回開催もお楽しみに。